今月の

はい、恒例のやつです。

クビキリサイクル 青色サヴァン戯言遣い  西尾維新

 今回は子に記事シリーズでは珍しく(?)有名どころから引っ張ってきました。

 鴉の濡れ羽島は赤神イリアの元に集められた天才達。画家の伊吹かなみ、料理人の佐代野弥生、七愚人の園山赤音、占術師の姫菜真姫、技術屋の玖渚友。そして、伊吹かなみの介護人の逆木深夜に、玖渚友の付き添い人のぼく。メイド長の班田玲と、三つ子のメイド千賀あかり・ひかり・てる子。12人がいるこの島で殺人事件が起こった。死因は首を切られたこと。犯人は島の中にいる──。
 作中、書かれていることは全て伏線であると言っていいほどに真相に繋がるし、ミスリードらしいミスリードは無い。なのに最後にはとんでもないいどんでん返しが待っている。真実しか書かれていないはずなのに、全てが嘘のように感じる。そんなミステリー。
 
うーむ、困ったな。ミステリーは特に紹介しにくいんだよ。下手なこと書くとトリックのネタバレになりかねん。まあ、だいぶ苦しみながらヒント出すとすると、タイトルは100%真実ですよ。
 ことあるごとに入る地の文の一言「戯言だ」がいい味を出している。ぼくくんの心を描き出すのが巧過ぎる。使い過ぎじゃないかってくらい何度も出てくるこの言葉が残す印象の強さ。戯言は雰囲気作りだけでなく、伏線としても役立つ。勿論ただの心理描写として働くこともある。嘘のような話もいっぱいある。戯言遣いの戯言を探すだけでも楽しく読める。
 終わり!ミステリーはこれ以上語れん!不完全燃焼感強いから来週も投稿する!クビキリは面白いから読んで!分厚いからハードル高く見えるけど読んでみたらのめり込んでサクサク進んじゃうから!(今回、紹介として弱すぎでは?)